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CIC NOTE
こんにちは。CICコンテンツディレクターを担当している後藤夏木です。映像やデジタルコンテンツを得意としています。
今回は映像業界から転職してきた私が弊社の手掛ける空間創造の中の映像について考えてみたいと思います。
ヒストリア前橋 Time Travel GATE(右の壁面楕円部分が映像)
「映像」と聞けば皆さん何を思い浮かべますか?
TV、映画、YouTube、TikTok、もしかしたらご自分で撮影しさらに編集する方もいるかもしれません。色々ありますがそれらはすべて決められた枠の中で流れているかと思います。基本的には映像単体で鑑賞し、成立するものです。
対して私が普段担当している映像といえば、四角でもなく、時には平面でさえなく、壁にも床にも広がって、画面の枠を飛び越えてひろく空間に存在します。
ヒストリア前橋 Experience Theater(壁3面と床面で展開する体感映像)
TYPE-MOON 展 Fate/stay night ー15 年の軌跡ー (C) TYPE-MOON
(壁面映像とジオラマへのプロジェクションマッピングが連動)
枠にはまっていないということもありますが、TVや映画といった映像メディアとの大きな違いは、映像単体で成立するものではないというところです。映像をどういった面(立体)映し何を伝えるのか、どう楽しんでもらうのか。空間の映像を考える場合は、制作に直結する映像周りのことだけでなくもっと視野を広げ、映像が配置される空間(部屋)、その部屋が組み込まれる施設全体まで視点を高くする必要があります。施設全体のコンセプトと映像の内容がずれていたら違和感がありますよね。
そのためプロジェクトの初期の段階では、プランナーや空間デザイナーと協力し体験ストーリーを作っていきます。いきなり映像の中身について考えるのではなく、施設全体の体験ストーリーに沿ってどんな映像が必要か、映像の存在意義や役割を整理していくのです。地味ですが、これによってただ「かっこいい映像を作りましょう!」よりも全体として効果的で納得感の強い映像を完成させることができるのです。
空間の中の映像制作では様々なことを考えなければならず、悩むことも多いですが、完成した作品を喜んでいただけるとそれらの苦労は忘れてしまうものです。これからも心に残る空間映像を届けられるよう努めていきたいと思います。
乃村工藝社130周年プロジェクションマッピング:プロジェクションマッピングとVR映像の連動