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CIC NOTE
初めまして、CICデザイナーの成田です。
最近、自宅に3Dプリンターを購入して、モノづくりをすることにはまっています。
ここ数年でも3Dプリンターの技術は、どんどんと発達して、様々な分野で活躍していると感じます。
自分もこれまで3Dプリンター含め、いろいろなテクノロジーを使った空間デザインや、演出の設計を行ってきました。その中で、技術を知ることで発想できる形や演出があるなと思っています。今回の記事では自分が勉強した3Dプリンターの「G-code」についてご紹介をさせていただきます。
通常3Dプリンターには誰もが使いやすいように専用のソフトウェアがついています。このソフトウェアに3Dモデルをインポートして、ソフトウェアが3Dモデルを解析して3Dプリンターに伝えて、プリントを行います。このソフトウェアが3Dプリンターにどのように動くのかを伝えるためのプログラミング言語がG-codeです。
下記がG-codeの例になります。
G92 E0
G1 F1500 X130 Y100 E3.5
G1 X130 Y130 E7.0
G1 X100 Y130 E10.5
G1 X100 Y100 E14.0
このような文字の羅列なのですが、ざっくり説明すると、「この点からこの点までを、このくらいの量のフィラメントで、このスピードで出力して」という命令文になります。
通常の3Dプリンターの場合、ソフトウェアが3Dモデルを自動的に解析してくれるため簡単に精度の高い出力が行えます。一方でG-codeを自分で書くと、プリンターの動きを1から自分で設定できるようになります。特殊な形状やソフトウェアが苦手な形状などを、自分で制御して出力することができます。
一例ですが、G-Codeを直接書くことで下記のような非常に薄い形状の出力が可能になります。


これは1レイヤーに1本の輪を出力したら次のレイヤーへ移動、という命令を繰り返しています。
0.4mmのノズルの積層のためおよそ厚み0.8mm程度になっており、ランプシェードなどにすると光を通してくれます。
このような技法はコンクリート出力する大型3Dプリンターで作る家などにも使われています。
また次の写真のようなワイヤーフレームのような造形も可能になります。


これは3Dプリンターの出力ノズルが空中を移動するとき、スピードをとても遅く設定することで、フィラメントが冷めて固まりながら形を作っていく出力の仕方を用います。
(写真はイメージです)
少し専門的な話になってしまいましが、このように技術を知ることで、新たなデザインが生まれる可能性はたくさんあると感じています。技術の進化はめまぐるしいですが、リサーチを続けながら、アイデアを考えていきたいと思っています。